そもそもDXとはなんのことなのか？といまいちピンとこない方も多いのではないでしょうか。
DXとはDigital Transformation（デジタルトランスフォーメーション）の略称であり、「進化したITを普及させることで、人々の生活をより良いものにしていく変革のこと」と定義されています。
この概念自体はここ数年で新しく定義されたものではなく、スウェーデンの大学教授であるエリック・ストルターマン氏が2004年に提唱したものです。
教授の提唱から早くも20年弱の月日が流れ、私たちの生活にはそれまでには考えられないくらいデジタル化され、便利になりました。2000年代と言えば3Gの携帯電話が普及し始め、カメラ付き携帯電話が主流になったのも束の間、iPhoneの登場により生活は激変します。
それだけではなく、手紙やFAXがメールになったり、フィルムカメラがデジタルカメラやスマートフォンに置き換わったり、音楽CDがダウンロードやストリーミングに置き換わるなんて、その時には予想できなかったものが、どんどんと身近になりました。
DXと同じように出てくる言葉として「IT」「ICT」「IoT」があります。
DXは、これらのテクノロジーとデータを組み合わせ、新しいビジネスモデルを作ることとされています。
DXの広義的な意味・定義とは？
DXを広義で捉えると「ビジネスに留まらず、社会全体に影響を与えるもの」といった意味を指します。
ここで注意しておきたいポイントは、DXが目指すものは社会のIT化そのものではなく、IT化によって社会の変革にまで踏み込む点にあることです。DXにおいてIT化は目的のための手段でしかありません。
DXの教義的な意味・定義とは？
DXを狭義で捉えると「データとデジタルによってビジネスモデルを新たなものとする」といった意味を指します。社会全体のことではなく、ビジネス面にフォーカスされている点に注意しましょう。
この意味合いは、2018年に経済産業省によって下記の通り定義付けがされています。
- データとデジタル技術を活用し製品やサービス内容、ビジネスモデルを変革させること
- 競争上の優位を得るために業務や組織、プロセス、企業文化を変革させること
DXはなぜ求められるの？
DXは、ビジネスの変革を促進するために求められます。デジタル技術が業界全体を変革することによって、顧客ニーズが変化したり、競合が激化するなどの原因から、ビジネスがデジタルトランスフォーメーションを進めなければ生存できない状況に陥る可能性があるためです。
DXとIT化の違いとは？
IT化は、ビジネスにデジタル技術を導入することを指します。例えば、デジタル技術を採用することで効率的な作業を行うことを目的とするものです。
DXは、ビジネス全体にデジタル技術を活用することによって、ビジネスの変革を図ることを指します。ビジネスの課題や顧客ニーズを反映した変革を進め、顧客との取引や、内部の働き方などに影響を与えることを目的とするものです。
つまり、IT化はデジタル技術の利用を意味するのに対し、DXはデジタル技術を活用してビジネスの変革を図ることを意味します。
DX推進にむけた企業の課題とは？
- 変革を進めるためのリソースやスキル不足
DX推進には、専門的なスキルやリソースが必要ですが、これらを持っていない企業が多いとされています。 - 技術的な問題
デジタル技術の導入や導入後の運用には、技術的な複雑な問題が発生することがあります。 - 過程でのリスク管理
DXはビジネス全体に影響する変革であるため、リスク管理も重要な課題となります。
これらの課題を克服することで、効率的で競争力のあるビジネスを実現することが期待されています。
DXの進め方は？
DXの進め方は様々ですが、一般的に以下のようなステップが推奨されます。
- 目的定義
DXの推進に向けた明確なビジネス目的を定義することが重要です。 - ビジネス調査
DX推進にあたって、ビジネスの現状や課題を把握することが必要です。顧客ニーズの調査やビジネスプロセスの調査などが含まれます。 - デジタル戦略策定
DXの推進に向けたデジタル戦略を策定します。デジタル技術の利用方法、ビジネスプロセスの改善、顧客エクスペリエンスの向上などが含まれます。 - 技術選定
DXに必要な技術を選定します。デジタルシステムやサービスなどが含まれます。 - 実装
選定した技術を導入します。システムの導入やサービスの開始などが含まれます。 - 運用・維持
導入した技術を運用し、維持することが重要です。サポート体制の確立やデータの保証などが含まれます。 - 評価・改善
導入した技術の運用結果を評価し、改善することが重要です。顧客満足度の調査やビジネス効率の改善などが含まれます。
これらのステップを経て、効率的で競争力のあるビジネスを実現することが期待されます。
- フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）
-
デジタルトランスフォーメーション（英: digital transformation、DX[1]）とは、「情報技術の浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という仮説である。2004年にスウェーデンのウメオ大学教授、エリック・ストルターマンが提唱したとされる[2]。ビジネス用語としては定義・解釈が多義的ではあるものの、おおむね「企業がテクノロジー（IT）を利用して事業の業績や対象範囲を根底から変化させる」[3]というIT化といった意味合いで用いられる。意味が曖昧であるのでバズワードともいえる。
なお、本用語はビジネス用語としては一般的に「DX」（ディーエックス）と表記される。英語の接頭辞「trans-」には「across（を超えて）」という意味があり、「DX」と表記されることが多い[4]。
本稿のデジタルは情報技術というより日常的で狭い意味である。
出典：フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
1992年生まれ。SOUNE INC 創設。システム開発会社でコーディングやWordPressのカスタマイズを学び、2018年フリーランスに。これまで200サイト以上の制作実績。日々専門知識を深め、絶え間ない進歩を続けます。